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□作り物みたいなその指が、
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ロックオンの瞼がゆっくりと開かれる。


「…起きちまったなぁ…」


一日の活動を終え、その体を休めるために睡眠をしていた。
しかし何故か、急に目が覚めてしまったロックオン。

彼の腕の中には、まだ幼い少年の姿。


「可愛い寝顔しやがって。まぁ、いつも可愛い顔はしてるんだけどな。」


静かに言いながら、ロックオンはその柔らかい髪を撫でる。
刹那の表情が少し和らいだのを見て、ロックオンもまた小さく微笑んだ。


「いっつもそうやって笑ってろよ…せっかくの美人、いや、可愛さか。勿体無いなぁ。お前はいつも無表情だから…お兄さんつまんない」

「…ん…わるかったな、むひょう…じょう、で…」


刹那はロックオンの体に抱きつき、顔をその胸元に擦りつけながら唸るようにそう呟いた。


「悪い。起こしたか?」

「そんな声の音量で独り言言われたら、誰だって起きる…」


自分の胸元に顔を押し付けたままの少年の姿を見て、ロックオンはまた微笑んだ。


「お前、今日はちゃんと髪乾かしたか?明日また寝癖つくぞ」

「…問題ない…それより、ろくおん…」

「何だ?」


ろくおん、と寝ぼけたまま名前を呼ぶ刹那に、また愛しさを感じる。




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