運命
□第一話
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「葉佳、情報。」
とんでもない量の紙は、ドサ、という音をたてて、
葉佳、と呼ばれる男性の上にのしかかった。
「白ノぇッ!!てめぇ、ちっとは考えろや!!」
「何を?」
「何をッて…そりゃあおm「馬鹿。」
何だとおぉお?!」
、ふい、とそっぽを向いている男性、
彼は祐、というようで、祐の阿呆!などと罵声を浴びさせられていた。
、大丈夫なのだろうか…。
胸の中が不安で一杯になる。
地図には確かにこのお店の場所に祖父が二重丸している。
二人とも祖父の知り合いらしい。
、僕の祖父は世界を冒険する、日本ではめずらしい冒険家。
それなりに有名らしく、世界各国に弟子が居るらしいが...
この二人もあの祖父の弟子なのかもしれない、と思うと、
地獄の底に落ちるような気分になった。
…、なんせ
『お前はちと根性をつけんかい!
男のくせに!!!!』
と言って、僕を家から追い出した張本人だからだ。
看板を見ると、何でも屋、と書いてある。
…、万屋ッてことだろうか。
うん、
尚更嫌だ。
しかし、僕が帰ったって、待っているのは鬼のような祖父だけ。
…こういう時孤児って嫌だな、と思う。
まぁ、運命だったのだからしょうがないのだけれども。
…でも嫌だなぁ。