風吹きぬける大地W

□友人への近道
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「レッド、出てくれないかの?」
「あ、はい!」

レッドが急いで扉を開けると、一組の男女がいた。

「あの、オーキド博士に用事があって来たんでけど、いらっしゃいますか?」
「い、います!」

少女がレッドに聞けば、レッドは覚束ないながら中へ案内した。

「君達がレオ君とミレイちゃんだね?ローガンとクレイン君から話は聞いているよ。よく来てくれた」
「いえ、頼まれたことをしただけなので」

レオはボールの中で暴れる仲間達をなだめながら笑った。

「マサラはポケモンを元気にさせるからの。遊ばせてあげたらいい」
「ですが…」

レオが言いよどむとオーキド博士は笑ってから、レッドの名前を出した。

「レッドのポケモンなら、レオ君のポケモンと対等に動けるじゃろ。レッドもポケモンバトルをしたがっておったぞ?」

オーキド博士の言葉に、レオの目が輝いたのは言うまでもない。
ミレイも嬉しそうに手を叩いた。

「良いじゃないレオ!散々バトルしたいって愚痴ってたんだもん!」

ミレイはレッドを振り返って笑いかける。

「レッド君、だっけ。良ければレオとポケモンバトルしてくれないかな?」
「え…」

レッドはグリーン、ブルー、イエローの順に見渡した。

「ポケモンバトルはお前の専売特許だろう」
「そうそう、せっかくの機会なんだし」
「レッドさんのバトル、見たいです」

親友達に背中を押され、レッドは堂々とレオを見据えた。
レオの金色の瞳は真っ直ぐにレッドの赤い目を捉えている。

「決まりだな。手加減は苦手だから頼むぜ?」
「俺も全力で挑むさ!」

2人は好戦的に笑い合った。
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