救済と撲滅

□世界撲滅の意思
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第1話 悩みには2通りある





1部の特権階級が相変わらず世の中を支配している世界。

それに反抗し、レジスタンス組織「黄金の獅子」が活動している。


獣人対人間の争いは、断続的にどこかで起こっていた。










春の大陸の辺境にある村、バルニ。


1年前に出来たばかりのその村は世界の情勢などまったく気にせず、獣人と人間が共に暮らす村だった。




キリエ・イルニスはバルニのそばにある岬から砂海を見下ろしていた。


ここに住むようになってから1年。


1年といえば長いようだが、何万年も生きていたキリエにとっては短い時間でしかない。


バルニという村を建設している間も、黄金の獅子と獣人の争いは耳に入っていた。



キリエの目が自然と鋭いものになる。


「キリエー!」

振り返ると、モルテとトッピーがいた。




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