風吹き抜ける大地U
□顔合わせ
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四天王カンナによって操られたポケモンたちを掃討したのは見知らぬポケモン2匹だった。
「レオ君、ミレイ君。ご苦労じゃったな」
四天王事件が解決し、レオとミレイはマサラタウンのオーキド研究所に来ていた。
わざわざ2人が遠いカントー地方に来たのもオーキドの頼みがあったからだ。
正確にはオーキド博士からポケモンの様子がおかしいという連絡を受けたクレインが、2人を遣わしたのだが。
何でもやたら凶暴化したポケモンがいたり、いないはずの場所にポケモンがいたりしたらしい。
それでクレインはダークポケモンの存在を疑い、レオたちに協力を要請した。
だが結果はシロ。
それはそれで嬉しいことなのだが、何にせよ苦しんでいるポケモンがいるのは悲しいことだ。
「ジムリーダーたちは善戦していた。こいつらのやることは少なかった」
「じゃが、ジムリーダーたちは全員がお陰で助かったと言っとったぞ」
「……そうか」
ディアとニュイから正確にその状況を伝え聞いているレオは、そこからカントージムリーダーのレベルを推察した。
「ねえねえオーキド博士、その図鑑所有者って人たちはいつ来るの?」
「もうすぐだと思うが……」
オーキド博士に認められたポケモントレーナー。
彼らが決戦の舞台となったスオウ島からマサラに1度来るらしい。
「いいな〜ポケモン図鑑。あ、レオ盗んじゃ駄目だからね」
「盗むか。第一必要ない」
ポケモンの情報などいちいち図鑑で確認するまでもない。
「……それもそっか」
「図鑑所有者とやらにも興味ないからな。俺はさっさと退散させれもらう。ミレイ、用が済んだら……」
「博士ー!」
どうやら遅かったらしい。
研究所の入り口には4人の男女が立っていた。