風吹きぬける大地W

□とばっちり? 自業自得?
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始まりはマナの言葉だった。


「クレイン所長に、イタズラを仕掛ける?」

また面倒なことを言い出した、とリュウトは息を吐く。

「面倒だ、パス」

すぐさま辞退したのはレオだった。

「えー、面白そうじゃない?」

「こんなこと滅多にないしな」

対称的にミレイとマサは乗り気だ。

三人ともたまたまクレインに会いに研究所を訪れていたのが運の尽きというか、なんというか。

「……探査で図抜けているあいつの裏をどうやってかくんだか」

「索敵のみならお前の方が上しゃねーか」

小さくマサがレオに突っ込む。

「で、マナちゃんはどんなドッキリ仕掛けたいの?」

「えーっと、ね」

マナは顎に指を当てながら考え込んだ。

「よーし、マサ様のとびっきりアイディアを見せてやる! な、レオ……って」

「……いないし」

いつの間にかレオは退出していた。マサにも悟らせないあたりかなり本気だ。

「いつの間に……」

「あれ、レオお兄ちゃんは?」

リュウトとマナも驚いている。

「……こうなったらあいつはアテにできねー。俺たちだけでやろーぜ!」

「「おー!」」

盛り上がる三人を止める手段をリュウトが持っているわけがなかった。
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