仮想と現実U

□小さき子
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初めて彼女を見たのは7年前。


逆さ吊りにされ、血色の悪そうな肌をした幼い少女だった。



そして誕生を向かえた。



実の母から死ぬことを望まれながら、それでも少女は逃げ続けた。


そして自己犠牲という第二の誕生を向かえ、少女は女神となった。


「彼の心を呼び覚ましたのは、貴方の想い。想いに応え、信念を貫いたのは彼の想い。想いが想いを繋ぎ、そして世界を紡ぐ」



クビアゴモラが現れ、グリーマ・レーヴ大聖堂で会ったときのアウラはアイナという巫女に降臨した存在だった。


今のアウラの姿を見るのはこれが初めて。


「大きく……なったね……」


恐る恐る、ハセヲは女神アウラに手を伸ばす。



7年前、モルガナの怒りに触れ、囚われた楚良……スケィスが追いかけ、殺そうとしていた少女。


あんなに幼く、何も知らなかった小さな子が今ではこんなに成長している。





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