救済と撲滅
□心配するまでもなかった
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「あーもう!暑い!」
いつもの如くモルテが騒ぐ。
「暑いなら冬の大陸に行く?」
「何でキリエはそう極端なの!?」
「夏の大陸にいるんだから暑いのは当然だクマ……」
キリエ、モルテ、トッピーの3人は夏の大陸にいた。
「……そうだわ」
ふとモルテは笑みを浮かべた。
「ひゃっほー!」
モルテの手には大剣……ではなくビーチボールが。
「モ、モルテいいの!?」
買い求めた水着を着ているのはモルテだけではない。
半ば強引にキリエの分も買わされ、今こうして着ている。
「いいのいいの!どうせみんな遊ぶのに夢中でしょ!?」
夏の大陸のビーチ。
ここでは遊んでいない人の方が珍しいくらいだ。
おまけに獣人がほとんどいない。
唯一いるのは……。
「あづいクマ……」
だれているトッピーくらいではなかろうか。
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