救済と撲滅
□料理の上手い下手
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「ねえキリエ」
モルテが真面目な顔でキリエをじっと見た。
「え?何?」
きょとんとするキリエ。
「……あんたさ、なんでそんなに料理が上手なわけ?」
「へ?」
キリエは手に持っている砂クジラのソテーに目を落とした。
「なんでって……」
「聞きたくなるわよ。あたしだってそれなりには出来るのよ!なのにアンタの方が上手いなんて納得できないじゃない!」
「そんな事言われても……」
答えられないキリエ。
「ねぇトッピー、そう思わない?」
「……キリエの料理は上手いクマ」
「……あっそ」
トッピーから視線を逸らすモルテ。
「それで、どうやってるのよ!教えなさい!」
「そ、そそそんなこと言われてももも……!」
襟首を掴まれ、キリエは揺さぶられた。
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