風吹き抜ける大地U
□似てるのは外見だけ
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その光景を見てミレイは固まった。
「え……レオ……?」
何故か激しく嫌な予感がする。
レオと関わってから様々なトラブルに巻き込まれた。
これもその類だろう。
「ん?」
ミレイの視線に気付いたらしく、その青年が片手をヒラヒラ振って女性と別れてこっちに来た。
「よう、何か用か?」
青年……レオはニヤニヤとミレイを見る。
決してミレイの知るレオが浮かべる類の表情ではない。
「……ごめんなさい、人違いでした」
「何だよ、連れないな。誘っておいて」
その青年が手を伸ばし、ミレイの顎を持ち上げた。
「別にいいじゃないかよ。……それで、どこに行きたい? 具体的にはどこのホテル……」
「何するのよ!」
思わずミレイはアッパーを決めた。
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