風吹き抜ける大地U
□決して趣味ではありません
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それはまだシャドーが壊滅する前のこと。
「女性だけのコロシアム!?」
ミレイが素っ頓狂な声を上げる。
「どうも、そこの優勝者にダークポケモンが渡されるらしい」
そうレオがチラシをミレイに押しやる。
そこには確かに「商品、ポケモン1体」と書かれていた。
「ポケモンは流石に性別を問わないらしいが、トレーナー、同伴者は全員女性でないといけない。ミレイ、お前が行け」
「え!? 無理よ! 私バトル出来ないって!」
とたんにミレイは慌て出す。
「誰もお前にバトルしろとは言ってない。ミレイの指示なしでもこいつらは動けるからな」
『そのとーり!』
『大丈夫よ』
「それはそれでフクザツ……」
「とにかく、お前がこのコロシアムに出場しろ」
「でも、スナッチは!?」
「ポケギアを渡す。逐一報告しろ。あとで俺が盗む」
「そんな〜! 無理!」
『そんなきっぱり言わないでよ……』
「……俺も潜入してる」
「無理!」
そうきっぱりと断言するミレイに、レオは頭痛を覚えた。
『……どうする?』
「どうしよう」
「お前が言うな」
『こうなったら、最後の手段ね』
ディアの言葉にレオは溜め息をついた。
何を言いたいのか分かってしまった。
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