バトルしようぜ!
□休日の過ごし方
1ページ/5ページ
クレインが宿泊しているホテルに来訪者が来た。
「……ふぅん、そんな事を」
「うん、リュウト君ならお母さんの研究を手伝ってたりもしたし、適任だと思ったんだよ」
「他には?」
「オダマキ博士の娘さんって人と、後中学2年女子生徒と中学1年の男子生徒だね。クリスタルとエメラルドっていうんだけど……」
「……へぇ」
「知ってる?」
「ああ。目ぼしい人材は覚えておくに越したことはない」
「さすが。……本当はマサも誘いたかったんだけどね……」
「……要努力だな」
1年先輩のマサは、バトルの腕はかなりのものだが筆記試験が苦手なのだ。
頭で考えるよりも体で動く方を得意としている。
大得意の社会と古典で苦手な理数系をカバーしているため落第を免れているのが現状だ。
「レオ、マサを特訓したらどうなる?」
「あいつが俺に大人しく教わるか?」
仮にも年上をあいつ呼ばわり。
だがクレインもそれを咎めない。
「……それよりも、だ」
レオの目が厳しくなる。
「ああ、持って来たよ」
クレインが示したのは厳重に封された箱だった。
.