風吹き抜ける大地V
□怖がらせるために
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クレインの頼みでなかったら、レオははっきりと断っていた。
「何故、わざわざ肝試しなんだ……?」
「まあまあ、リュウトくんとマナちゃんのためだと思って」
クレインが羽織っているのはいつもの白衣……ではなくお化けに化けるための白い布。
「レオ、こういうのはノリが大事よ!」
渋るレオに対してミレイはノリノリだ。
「そーだぜ。それに、こういうのに縁なかったからな。たまにはいーんじゃねーか?」
マサも楽しむことに決めたらしい。
「……用は、怖がらせればいいんだよな」
レオの言葉を聞いて、何故か3人は背筋に震えが走った。
「えっと……レオ、相手は子供だからね?」
「そ、そうそう。ちゃんと加減してね」
「お前が本気で怖がらせたらちびるどころか泡吹いて失神しちまうだろ?」
「……いくら俺でもその辺りは弁えている」
さらにレオは不機嫌になってしまう。
「それに、本物の幽霊を呼んだら俺の方にダメージが来るからな」
「って、出来るの!?」
思わずミレイが叫んだ。
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