仮想と現実V

□行き過ぎた行為?
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ハセヲはエンデュランス、そして朔と共にダンジョンに来ていた。

「ハセヲなんかエン様のオマケなんやからな!」

「あーはいはい」

「ハセヲ……」

「エン様〜!」

ハセヲにくっつこうとするエンデュランスをハセヲがいなし、それを見て朔が騒ぐ。この繰り返しだ。


「ねえねえ、あれ、元宮皇のエンデュランスじゃない?」

「隣にいるのはハセヲ……ですね」

同じダンジョンにいるプレイヤーが主にハセヲとエンデュランスを見て騒いでいる。

「何やねんアンタら! ウチのエン様見て騒ぐのは分かるけどな、ウチらの恋路を邪魔せんといて!」

どうやらそれが朔の気に障ったらしく、会話をしていたPCに突っかかっていった。

「……げ?」

そのPCに見覚えがあって、ハセヲは思わず呻く。

「……あれ? 司? 昴? ミミル?」

そのメンバーにエンデュランスも気付いたらしい。

歩み寄って彼らに声をかけた。

「エン様が気にすることないっちゅうに……」

「朔、黙って。この人たち、僕たちの知り合いだから」

「え?」

それに首を傾げたのは司だった。

「……どちらかでお会いしましたか?」

昴も当然だが心当たりがないらしい。

「分からない? ……僕だよ、エルクだよ」

「え……!?」

「なんですと!?」

司とミミルがじろじろとエンデュランスを見る。

「本当に……エルク、なの?」

「うん……ほら、ハセヲ……」

「……たく」

仕方なく、ハセヲもエンデュランスの隣に立った。
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