【G.O.Pの短編集】
□「天使様にお願い!」
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「あなたの恋、成就させてさしあげましょうか?」
それは、突然の事だった。
下校中の通学路。
今日の学校を終えた開放感から、
少し足早に歩を進めていた桐谷 真の眼前。
人通りの少ない小路の真ん中、ステージの中央を
照らすスポットライトのごとく一点が照らされた。
そしてその光とともに
天から舞い降りる、少女。
さらりと肩まで伸びた金髪白いローブのような
ワンピース、
そして背中には小さな羽。
そして、まるで天使のようなその少女は……
「ひ……貧乳天使!?」
貧乳だった。
「なんですかそれは!」
真の第一声に天使もすかさず、ツッコむ。
それは、そうだろう。
あれだけ派手に登場したにも関わらず、
真から得た感想が
「貧乳天使」じゃあ
あまりにも残念すぎる。
「ごめん、つい見たままの感想を……」
「それじゃフォローになってませんよ!
うぅ……気にしてるのに」
そして、涙ぐむ天使を見て真は一人こう思った。
この天使はツッコミ属性だ