アレリナnovel

□バレンタインとは戦争である
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2月14日 乙女の聖戦と書いてバレンタインデーという


世の中にはお菓子会社の陰謀という声もあるが、所詮そんなものはモテない男共の戯言だ


恋する乙女たちは想いを伝える為、この日に向けて命を懸ける


そしてここにも、聖戦に挑もうとしている少女がひとり





「ハァ・・・バレンタイン、どうしようかな・・・」





リナリーはベットにうずくまり、明日のバレンタインのことを考えていた


彼女は今まで異性にチョコを渡したことなど、実の兄のコムイを除いてほとんどなかった


だが、今年はそうはいかない



『彼氏持ち』この言葉がリナリーの頭に重くのしかかる




正直恥ずかしい


お互いがお互いを好きというのは知っているし、キスだって毎日のようにしている


だが、彼女もまだ16の女の子


いろいろ複雑なのだ




「チョコも用意したし、ラッピングも完璧・・・だけど」




彼女がこんなにも悩む理由


それはアレン自身のことだ



彼はハッキリ言ってもモテる


紳士的な物腰と、整った顔立ち


彼の入団時に、教団内の女の子たちが騒いでいたのが懐かしい


すなわち、彼が今年チョコをもらう可能性も捨てきれない


それにより、自分の渡したチョコが他の女の子達のチョコに埋もれてしまう可能性があるのだ




まあアレンからしてみれば、自分の恋人からのチョコが他のチョコに埋もれてしまうなど万に一つもないのだが




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