Walker Family
□お昼寝
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陽気のいい昼下がり
暖かな日差しと、ほんのりと涼しい風
ウォーカー家のリビングの床で、アレン・ウォーカーは横になって眠りこけていた
その手には読みかけの本があり、おそらく本を読んだまま眠りこけてしまったのだろう
その眠り顔は少年と呼ぶには大人びていて、大人と言うには若干幼さが残っていた
そこに、部屋の前をトテトテと通りかかったマナの姿があった
無防備に寝ている父の姿にしばしあっけに取られている様子だったが、少し考えた風な素振りをすると、どこかへと足早に駆けて行った
しばらくすると、マナが再びリビングへと戻ってきた
その手にはタオルケットがあり、マナはそっとアレンへとそれを掛けた
だがマナは何を思ったのかそのままアレンの隣へ横になり、すりすりと擦り寄る
するとマナはアレンの腕を取り、自分の頭の下に持っていく。いわゆる腕枕と言うやつだ
「エヘヘ・・・////」
マナは嬉しそうに頬を染めて笑うと、そのまま彼女の瞳がぼんやりと眠気に誘われる
「んっ・・・」
そう声を出すのを最後に、少女は父と共に静かに寝息を立て始めた
「あら・・・」
洗濯物を部屋に運び出そうとしていたリナリーは、リビングの光景にあっけに取られていた
なにしろ夫と娘が仲良くお昼寝しているのだ
「フフッ・・・」
彼女が笑いをこぼしてしまうのも無理はないだろう
これ以上に微笑ましい光景などそうそうあるものではない
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