Walker Family
□彼の誓い 私の誓い
1ページ/9ページ
「・・・・リナリー」
「何?」
「ちょっと・・・一緒に来てほしい場所があるんだけど」
アレンくんが突然そんなことを言ったのは一昨日の夜
いつになく真剣な表情の彼に、私は思わず首を縦に振った
しかし、今朝からの彼の様子は少し変だ
何処に行くのかも教えてくれないし、汽車に乗ってる今だって窓の外の雪景色を眺め、黙ったままだ
でも、きっと彼は窓の外の景色なんて楽しんでいない
その目は窓の外というよりも・・・
窓に映る、自分自身を見つめているようだった
.