Walker Family
□彼の誓い 私の誓い
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「アレンくん、街に用があったんじゃないの?」
「いいんです」
彼はそう言って、ポケットの中で絡めている手をギュッと握り、前を向いたまま、どこかへ続く道を歩いて行く
辺りには何もなく、私達が雪を踏みしめる音だけが響く
まるで、私達だけが世界に取り残されたようだ
そして、その先には・・・・
ある墓地があった
ザッザッザッ
アレンくんは足を止めずに墓地へと入り
一番奥にある、十字の墓石の前に来た
『マナ・ウォーカー』
「あっ・・・・」
墓石に彫られている名前を見て、私は思わず息をのんだ
アレンくんは私の手を離し、墓石の前に立つ
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