短編ゴ

□ゆらゆら、ゆらいだ。
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※初代ゴエ



どこからともなく、白いけむりが宙を舞う。



それに誘導されるようにわたしは、そのもとへふらふらと歩いてゆく。



ゆらゆら、しろい、



たどり着いたそこには、ひとりの男の人がいた。



その人の手には、白いけむりを出したキセル。



しってる、この人。



みんな、この人を義賊と呼ぶんだ。



義賊の、ゴエモン



貧しい人々の正義の味方。



でも、お金持ちの人から見れば、ただの泥棒。



例えば、わたしみたいなお金持ちの家に育ったものから見れば完全に泥棒だ。



こちらに気付いた彼は、静かにわたしに話しかける。



「なんでい、おめえ」



なんでい、なんて言われても。



「おいらのことを役人にでも、伝えるのかい?」



多分きっとその言葉は、わたしの服装を見て出たんだろう。



わたしが役人に伝えれば、彼は牢屋送りだ。



でも、どうして?



彼を牢屋に送ってなんになる?



「わたしは、ただ、白いけむりにについてきただけ。」



本当の事を伝えると、彼は静かに笑って



「そうかい」



と、言った。



キリっとした目に赤い化粧。



キセルから出る、白いけむり。



そのすべてに、だんだんわたしは惹かれていった。





ゆらゆら、ゆらいだ。

(けむりと、わたしの心が。)









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たまには真面目に書いてみましたけど、どうですか?(笑)

初代ゴエかっこいいです…
青髪もいけめんですがね!


名前変換無しですいません。



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