パラレル文。
□幸福宿 ★
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「ゾロ〜、もう着くから起きろ」
運転をしながら、隣で寝ているゾロを起こすサンジ。
「ん〜……おぅ……」
ゾロは眼を擦り、欠伸をする。
サンジは、クスッと笑いながら旅館の駐車場に車をとめた。旅館に入ると、仲居さんが出迎えてくれて部屋まで案内をしてくれた。
「では、ごゆっくり」
深くお辞儀をして仲居は部屋を出て行った。
「あの仲居さん美人だったな〜vVvV」
「後で連絡先聞こう♪………とかホザいてみろ……新婚旅行から離婚旅行になるからな」
ゾロの言葉にサンジは苦笑いをした。
「やだなぁ…ι俺がそんな事すると思ってんのかよ?ι」
「思ってる」
「…………ι離婚旅行とか…冗談だよな?ι」
「本気だ」
間髪入れずに答えるゾロ。
サンジは、はぁ…と溜息を吐くとゾロを後ろから抱き締めた。
「信用ないね…俺」
「今までの行動の結果だろ……」
ゾロは、腕を振り解く事をせずに、そのまま話を続ける。
「女を見る度に可愛いだの美人だの…下手すればナンパしてるし………不安なんだからな…」
ゾロは躯を反転させ、腕をサンジの背中に回して胸に顔をくっつけた。
「テメェの女好きが治るなんて思ってねぇし、必要以上に女の髪だとか躯だとか触りながら喋るけど、なんの感情も無い事くらい判ってる……」
判ってるけど…嫌なんだ……と小さな声で言うゾロにサンジは、優しく問いかける。