01/23の日記
23：45
ティオのラボからの脱出
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――ティオのラボ。
ラシルス「それじゃ、俺はそろそろ部屋に帰るわ。」
ティオ「あぁ。…そうだ、その扉は謎を解かないと鍵が開かないぞ。」
ラシルス「マジか。まぁ、なぞなぞも暇潰しに丁度良いだろ。」
ヤイバ「どんな問題が用意されているんでしょうね？」
ティオ「まぁ、実際に見てみた方が早いだろう。」
ラシルス「えっと、なになに？『３以上の自然数 n について,x^n+y^n=z^nとなる自然数の組 (x, y, z) は存在しない事を証明せよ』？…どういう意味？」
ヤイバ「…ティオさん…鬼ですか…」
ティオ「まぁ、解いてみろ。」
ラシルス「まず問題の意味が分からないんだけど、何これ？」
ヤイバ「これは『フェルマーの最終定理』と呼ばれている問題です。いろんな数学者が挑戦しながらも、３３０年間誰にも答えを出せなかった難問ですよ。」
ラシルス「へー…はぁ！？」
ティオ「まぁ、解いてみると良い。」
ラシルス「解ける訳ねーだろ！？」
ヤイバ「逆にティオさん、解けるんですか…？」
ティオ「俺は数学者ではなく生物学者だぞ。解ける訳無かろう。」
ラシルス「じゃあどうやってこの部屋から出るんだよ！？」
ティオ「まぁ落ち着け。落ち着いて考えるんだ。」
ラシルス「お、おう…」
ティオ「この部屋から出るには、このフェルマーの最終定理を証明する必要がある。しかし、誰にも照明出来ない。ここまでは分かるな？」
ラシルス「わ、分かったけど…じゃあどうやって出るんだって話だよ…」
ティオ「この部屋から出る方法が無い…つまり、ティアに雑貨屋の手伝いを要求されても、出られないから手伝わなくて良いという事だ。分かったか？」
ラシルス「言いたい事は分かったけど、分かってたまるか！！」
ヤイバ「ティオさん…このままじゃ死にますよ…？」
ティオ「心配ない。ここで自給自足の生活を送りながら、一生実験を続けられる。」
ヤイバ「…ラシルスさん、壊しましょう。鍵。」
ラシルス「そ、そうしよう。」
ティオ「ム？そうくるか？」
ヤイバ「当たり前じゃないですか…」
ティオ「しかし、簡単に壊せる鍵では意味が無いと思ったのでな。」
ラシルス「…コイツ、頑丈に作りやがったのか…」
ヤイバ「…ティオさんの考え方が、もう訳が分からないですね…」
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