01/09の日記

21:03
物体の記憶 2
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――パクチー(光る物体)の記憶の中を旅するラシルスとティオ。


ラシルス「うっめ。この木の実うめぇぞ、ティオ。食べるか?」
ティオ「いや、結構だ。…しかし、一体ここは何処なのだ…?」
ラシルス「どこなんだろうな?…お、川があるぞ。」
ティオ「ム?…川底に砂金があるな。」
ラシルス「砂金?あの金の元になるアレか?」
ティオ「あぁ。」
ラシルス「へ〜。…お、この石も綺麗だ。」
ティオ「それは縞瑪瑙か。他にもブデリウム樹脂があるようだ。」
ラシルス「メノウって、宝石だよな。ブデリウム樹脂って?」
ティオ「没薬…香水の材料の事だ。植物の樹液だそうだ。」
ラシルス「へー。」
ティオ「だとすると、この川はピションか…そしてその上流には、エデンが…成る程な。」
ラシルス「…一人で納得してないで、説明してくんない?」
ティオ「向こうに木が生えているが、見えるか?」
ラシルス「あぁ、あれか?」
ティオ「アレはエデンの園…人類の楽園だ。」
ラシルス「エデンの園って、聖書の?」
ティオ「そうだ。そしてこの記憶は…エデンの園に住んでいた者たちの記憶なのだろう。」
ラシルス「…アダムとイブ…」
ティオ「…不思議な事もあるものだな。このような記憶が、存在しているのか。」
ラシルス「…じゃあ何で光の塊として出てきたのか…」
ティオ「疑問点だな、それは。…まぁ、今ここで解ける問題は、もう無いだろうな。」
ラシルス「…謎だらけだな、あの光る物体は…」

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