過去&日常編
□mission0
1ページ/3ページ
「まずは、雷レベルの電流を与えろ。」
「はい。」
カチッ
男がボタンを押す。
もう一人の男は窓から隣の部屋にいる椅子に座っている少女を見る。
どうやら少女の座っている椅子に電流を流しているらしい。
少女には鉄の首輪をし、両腕には鉄の腕輪が付けられ、椅子に平気な顔で座っている。
「電圧を上げろ。」
少女を見ながら男が命令する。
電圧が上げられ少女は顔をしかめる。
ぜんぶきこえる。
あたしのたいきゅうせいをためしてるんだ。
「まだ行けるようだな。電圧をMAXに。」
カチカチカチ
「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ッ!!!!!」
少女が叫ぶ。
当たり前だ。彼女の体には今、何百万Vもの電流が流れているのだから。
イタイ
イタイ
イタイ
ドウシテ、コンナニイタイノニ…
アタシハ、シネナイノ…?
アタシガ
ワルイコダカラ…?
イケナイコダカラ…?
ワタシガナニカシタ…?
少女は気を失う。
悲しくて哀しくて堪えられないから、目を閉じることにした。
その時
少女の周りが淡く光り
少女と共に消えた。
「Σオイッ!実験体1712はどこ行った!?トルネオ様にご報告しろッ!!」
少女に名前はない。
呼び名と思われるものは作られた順番表すナンバーだけ。
少女は光と共に異世界へと姿を消した。
→ヒロイン設定