星満ちるbook
□君を想えてよかった
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「星野さぁ、今日ひどかったよね」
「あ?」
「今日、好きですって言われてたでしょ?」
「あー。あれがどうかしたか?」
「はー。わかってないなぁ」
呆れた顔をする夜天。
「星野、ありがとうって言ってたじゃん?」
「これからも応援よろしく、とも言ったぜ?」
「……ふー」
「なんだよ?」
「わかんないなら別にいいけど?」
夜天の態度に立ち止まる星野。
「楽屋あそこだよ」
「…わかってるよ。なぁさっきの俺変な事したのか?」
「別にいいんじゃない?彼女泣いてたけど」
「え、何で?俺のせい?」
「星野くんにふられたーってさ」
「はぁ?ワケわかんねぇよ。別に告られてなんて……あ」
やっと気付いたのか固まる星野を気にせず楽屋に向かう夜天。
「俺…やっちゃった?」
「別に謝らなくていいと思うけど。勘違いされちゃうよ?」
「いや、でも…」
「好きにすれば」
迷う星野にそう言い楽屋に入っていく。星野は少し考え、結局続いて楽屋に入っていった。