long novel
□神にゃユウ奮闘記≪アレ神嬢/ギャグ≫
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幕開け
〜それはとてつもなく憎たらしい一人の男の発明から始まった〜
「神田くん♪」
「…何だ?
ってか俺男じゃねぇし。
くん付けって可笑しくねぇか?」
神田くん、そうよばれた女性が小首を傾げた。
「まぁ、いいからいいから!
これ、飲んでみてくれる?」
そういって出されたのは、
神田にとって祖国の飲み物である、緑茶。
どこからともなくだされたそのお茶に、
神田は訝しげな顔を向けた。
「これ、何も入ってねぇだろうな…。」
「いやだなあ、せっかく科学班のみんなから、
緑茶をもらったから神田くんにも
分けてあげようと思っただけなのに…。」
そう言われてもまだ疑っている様子の神田だったが、
渋々コムイの差し出したお茶を受け取った。
「…うまいな。」
「でしょ?」
「中々だ。」
「それは良かったよ。」
コムイは神田の満足そうな顔をみて、
にこり…いや、にやりと笑った。
「そういえば明日アレンくんが帰ってくるってさ。」
「…モヤシが…?」
「そうだよー。
楽しみだねぇ。
ねえ、神田くん♪」
「ああ…?(何か怖えぇ…。)」
「本当に、楽しみ、だよね!」
そう言って、コムイは、
にやり…、と笑った。