いつも夏目に拍手をありがとうございます。
穏やかで優しく切ない世界観が
夏目の良いところですw

久しぶりに入替ましたのでどうぞw



1.「金魚」



「美味そうだな。」


「食べ物じゃないからな先生。」


苦笑して言えば、
冗談だと笑って返された。


今日は地元の夏祭りで、
俺と先生は遊びに来ている。


神社の境内に夜店が
所狭しと並んでいて
どれも興味をそそるものばかり。


目移りしてしまう。


カランコロンと下駄を鳴らし
二人で石畳を歩く。


チラリと見上げれば、溜息が出るほどの
確かな輝きと、美しさを
兼ね備えた先生が俺を見ている。

思わず赤面し、慌てて足元に視線移した。


そんな俺を見て少し笑い
頭を優しく撫でる先生。


益々熱を帯びた頬が
どうしようもなくなった俺は
(先生のバカ・・・。)
と心でそっと悪態を呟いた。








俺たち二人は、塔子さんからの
贈り物の浴衣を着ている。

ニャンコ先生のことをすっかり
俺の友達だと思い込んでいる塔子さん。

先生もちゃっかりと塔子さんの心を捉え、
晩御飯さえも一緒に食べている始末。

塔子さんもまさかあのにゃんこが
コレだとは、思いもよらないだろう。


そんな折りに夏祭りの話が出たのだ。


二人で行ってらっしゃいと
新しい浴衣を贈られた。


今までそんな風に、夏祭りを
楽しんだことがない俺は
嬉しくて泣きそうになった。


そんな俺の気持ちが分かるのか、
先生は優しく抱き締めて
頭を撫でてくれたんだ。


優しさに触れて生きる毎日を
この上なく愛おしいと切に思う。





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餌付け希望w



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