SS置き場

□妄執の熱
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「あいつがいいのか?」

「ち、ちがっ!先生。
 ・・んっ!!はっ・・ああん!!
 やめっ、ああ・・・っ!!」

容赦ない攻めに喘ぐことしかない夏目。


(なんで?)


夏目の中に疑問が浮かんでは消える。

明滅する意識の中、
今日を思い出していた。




「妄執の熱1」




家に帰るや否や、
無理矢理部屋に連れて行かれ
引き倒される。

誰もいなくて本当に良かったと思う。

塔子さんは、今日は町内会の集まりで
夜遅くなると言っていた。

滋さんもまだ帰ってくる時間ではない。

それがせめてもの救いかと思った。

意識を他に向けていた夏目に
気付いたのか「誰のことを考えている?」
と一切乱れぬ声で問い詰めてくる。

だが夏目は答えたくとも、
答える余裕すらなく
ただ首を振って
与えられる熱に耐えるのみ。


何も言わない夏目に苛立ちを隠さず
打ち付けられる熱の塊。


夏目の細い中を、
無理矢理押し広げては
引いていくうねり。



(……こわいっせんせ。)



普段は壊れ物を扱うかのごとく
優しい斑の変貌振りに
驚かされてしまう夏目。


だが、激しく与えられる快楽に
徐々に身体が適応して行き、
熱い吐息を吐いては身を震わせる。


そんな夏目に
貪りつくように奪っていく斑。

熱に翻弄され、
閉ざすことの出来ない唇からは
透明な雫が絶えず零れ落ちて
夏目を濡らしている。

それを味わうように舌を這わせ、
舐めあげ、開いた無防備な口に
濃厚な口付けを送り
執拗に攻め立てる。

その間も決して緩めることが無く、
夏目を翻弄する
荒々しさでもって彼を貫く。



「・・・あんッ
 ・・はあ・・っあああ!」



凄まじい圧迫感が何度も何度も彼を襲う。

頭上で両手首を帯紐で括られ
背中に通され身動きが取れない。

太腿の裏を両手で持ち上げられ
恥ずかしい程に大きく
足を広げられている。

その所為で、繋がっているその場所が
ありありと見えてしまう。

恥ずかしくて堪らない夏目は
きつく目を瞑って必死に耐えている。

だがかえって聴力が研ぎ澄まされ、
粘着質な生々しい音だけが
脳に響いてくる。


耳でも犯されていく夏目。


自然と涙が零れていく。

(……いつもの先生じゃないみたいだ…。)


だが歪む視界の先には、
斑の切なくて苦しそうな表情が見える。

(どう、して?)

夏目は分からない。

ただ戸惑うだけ。

だが考える余裕さえ
やはり与えてはくれない。


夏目の奥を抉るようにかき乱し
突き上げ追い詰めて行く。

声にならない叫びを何度もあげさせられ
無理矢理叩き込まれる快楽の渦。


夏目は最早どうすることも出来ない。


ただされるがまま、
欲望を受け止めるしかない。

どんなに否定しても
身体は正直に反応してしまう。


怖いと思う一方で身体の奥底では滾る熱。


矛盾した思いを抱え、ひたすら耐える夏目。

快楽と苦しみの間を行きつ戻りつの
状態でどれくらい時間が経ったのか…。

やがて夏目の中を
一際大きな熱が駆け巡り弾けた。

つま先が反る程に、
全身まで注ぎ込まれる
斑の熱の奔流。

それを震える細い身体で受け止め
薄れゆく意識の中、
今日あった些細な出来事を
思い出していた。





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鬼畜?ってこういうことでしょうか笑
やっぱりエロが書きたくなったので
急遽斑夏話。
エロは良いw
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