Crucifix

□哲学について
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†哲学との出会い†


ニーチェ、カント、ハイデガー…

歴史に名を残す偉大な哲学者たち。
その著書は聞き慣れぬ語彙で埋め尽くされ、初心者には敷居の高さを感じさせる。

哲学書は小説ばかり読んでいる人には読みづらい構成だが、哲学は自己啓発になるし、一度は“哲学体験”をして欲しい。


ただ“永劫回帰”とか“存在論”などは哲学ビギナーにはあまりリアリティがなく得体の知れない遠いものに感じてしまうので、そういったガチガチの古典哲学より、心理学やヒューマニズム寄りの哲学書が良いでしょう。


というワケで、この一冊をオススメ。



『どうせ死んでしまう…私は哲学病』/中島義道著




初めてタイトルを見た時、
「どうせありきたりな鬱や自殺系の本でしょ(苦笑)」と思ったのですが、読んだら違いました。



実は、私は中2の時、3ヵ月ほど登校拒否をしていた過去がある。

当時から低血圧で朝に弱かったし、授業中も教室内が騒がしくて馬鹿らしくて。

中2だし、馬鹿みたいに騒いでてもある意味年相応ではあるんだけど、そのノリについて行けない自分がいた。

そして「此処で学ぶべきものは無いな」と感じて通うのを辞めた。

私は勝ち気な性格だから、イジメられた経験も一度もないし、学級委員とか生徒会とかやるようなアクティブで人見知りしないタイプ。

だから学校生活は友達に囲まれ充実していた。
それなのに私は胸の中で広がる“虚無感”に太刀打ちできなくなった。


登校拒否していた約3ヵ月何をしていたかと言うと、主に本を読んで過ごしていた。

我が家には、親の趣味でマニアックな本が何千冊もある。

父親は、考古学・歴史・科学大好き人間で、私も幼い頃から博物館とかに連れ回されていた。


そしてこの頃にMALICE MIZERのファンになった。

MALICE MIZERのテーマは“悪意と悲劇”そして“人間とは?”

そういう由縁もあり、私は本棚の哲学書に手を伸ばした。



最初に読んだのは、
「エントロピーの法則」


(「エントロピーの法則」とは超簡略すると、エントロピー(熱量)の増加により世界の資源は尽き果て、その対策が〜っていう地球エネルギーについての本)


それを読み始めた頃から、、人生や人間について更に深く考えるようになった。

哲学に洗礼された私は、学校に復活し、また学級委員やら生徒会にも復帰し、何事もなかったように卒業。

高校へ進学し、哲学への興味が絶頂に達した私は、新たな本に手を伸ばした。


『存在と時間の再構築』

(この本は、ドイツの哲学者ハイデガーの未完の本『存在と時間』を日本人の哲学者が、付け足す感じで書いたもの。)


…これはなかなか難しい本だった。

1ページを理解しながら読むのに10分かかる。


内容を簡略すると、
「《存在》が存在するという認識は、《存在》が存在するという人間の存在了解の元におこるものであり、《存在》という存在自体は現象であり、実存はしないのだが、それでは事実上《存在》が存在しなくなり、存在自体の存在性を再び問う事になる…」

↑こういう文がツラツラと書かれている


ま、私は哲学のそんな面倒なところも含め好きなんですがね。

そんなこんなで、気付いたら私も哲学病。


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