Crucifix
□宗教の概念
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†宗教との出会い†
私が絵画の中で特に好きなものは、キリスト教の宗教絵画です。
中世〜近世時代の“名画”と呼ばれる作品の多くは宗教絵画、特にキリスト教関連のものばかり。
私にとって美術史は最も身近であるもの。
また、幼少期、近所の教会に通っていたので、キリスト教も馴染みがあるものでした。
近所にカトリックとプロテスタントの教会があり、私はプロテスタントの日曜学校に通っていました。
カトリック教会では学習塾が開かれていたため、そちらにも通っていました。
毎年クリスマスが近づくと、どちらの教会にも大きなツリーが飾られ綺麗でした。
プロテスタントの方では、X'masパーティーが催され、子供達はキリスト生誕の劇を演じたり、ベルの演奏や賛美歌を歌い、大人達も混じって、ケーキを食べたり…。
また、イースター祭では、殻にカラフルなペイントが施されたゆで卵が配られました。
夏にはナント!奥多摩での強化合宿があり(笑)、聖書を暗記したり、賛美歌の手話を習ったりしました。
今振り替えると、合宿!?(笑)と思いますが、非常に楽しかったです。
行事の催し物もそうですが、日々の“学び”も、私にとって非常に大切なで素晴らしい経験でした。
あの頃を思い出すと、心があたたまります。
さて。
つい思い出話しに華を咲かせてしまいましたが本題に戻りましょう。
まだ現代のように、誰でも文字の読み書きができる時代ではなかった頃。
聖書のストーリーを伝えるのに“絵”は最適でした。
また、“神様や天使”“天国や地獄”といった目で見えない存在も絵画なら理解しやすい。
単純なことですが効果は絶大!
特に、善悪を教える場合にその効果が発揮されます。
極端な話し、人間の心を支配するには“恐怖”が最も効果的と言われています。
地獄や悪魔の絵画は、善悪や罪と罰を表現するにはこの上ない題材。
悲しいかなっ…天国の素晴らしさを描くより、地獄の恐ろしさを描いた方が、人間には効果があるようです。
因みに、私の好きな画家は、地獄や悪魔を好んでテーマに描いた“悪魔画家”が多いです。
ゴヤ、ボッス、ブリューゲル、ルドン、フュースリetc…
不気味な悪魔や魔女、死神を描いた“悪魔画家”たちには、実は敬虔なクリスチャンが多かったそうです。
悪魔や地獄を題材にした絵画の多くには、戒めや萬意(ことわざ)が込められています。
人間自身の醜悪さ、おぞましさ。
それらを知っていた悪魔画家たちは、そんな人間たちを悪魔の姿に例え、皮肉めいて描いたのでしょう。
一番残忍なのはいつだって人間ですしね。
“悪魔と人間”といえば、映画化もした漫画『デビルマン』が有名ですね。
デビルマンで主人公の不動 明が合体する悪魔。
アイツは名を“アモン”と言って、地獄で最も強靱な大侯爵です。
キアヌ・リーブス主演の映画『コンスタンティン』で、人間界の侵略をもくらんだのは、“マモン”でした。
マモンは悪魔たちの中でもトップクラスの、残酷非道な奴です。
「欲しい」と思えば、たった銀貨1枚のためにも躊躇なく相手を殺すような奴。
あと、昔TBSで放送されていたドラマ『奥様は魔女』。
主人公である魔女アリサの部屋に飾られていた絵画もブリューゲルの絵でした。
確か「快楽の地獄」と、「青いマント」だったような記憶と空…(苦笑)
まぁ、目を凝らすと日常生活の中にも、悪魔たちを見つけられるかも知れません。
悪魔マニアの方は要チェックですね!
◆目次◆
1p†宗教との出会い
2p†宗教派閥†
3p†教会の組織分析
4p†聖書分析
5p†宗教画分析
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