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□カウントダウン!
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のだめカンタービレ
ヤス×ターニャ



5・4・3・2・1…


「A HAPPY NEW YEAR!!」


恵ちゃんの元気な声と皆が引っ張った陽気なクラッカーが鳴り響く。


「せんぱい、今年もよろしくお願いします。」


恵ちゃんは千秋くんにお辞儀している。


「こちらこそよろしくお願いします。」


千秋くんもお辞儀する。


なんか千秋くんが頭を下げてるなんて意外だなぁ。
たかが挨拶なんだけどね。


「ヤス、あけましておめでとう。」


ターニャがいつの間にか横に立っていた。


「あけましておめでとう。」


改めてターニャの顔を見つめる。


…………。


千秋くんと恵ちゃんはなんだかイチャイチャしてるし、ジャンとゆうこさんはキスに熱中してるし、フランクもぷりごろ太のビデオ予約するって部屋に戻ってったし…




いいよね?




僕はゆっくりターニャの手を取る。


みるみるうちにターニャが赤くなる。


つられて僕も赤くなる。


ゆっくり顔を近付けて…


ターニャが目を閉じる。


僕達の影が重なって…




ちゅっ。




唇に柔らかい感触。
最近ターニャは化粧が薄いからグロスがべったりなんてことは無くなった。


少し顔を離すと目と目が合って微笑み合う。


そしてターニャが僕の首に腕を回し、もう一回キス………




ばこんっ。




僕の頭にかまぼこが当たった。


「それ以上は各自の部屋でどうぞ。」


千秋くんが仁王立ちでジャンと僕に不敵な笑みを浮かべる。


ジャンも怒られてたんだ。


「か、帰ろうか。」


千秋くんの異常な殺気を感じ退出する準備を始める。


そもそも千秋くんだってこの部屋で恵ちゃんと二人で年越したかったんだよね。


廊下に出るとジャンゆうこカップルに別れを告げ、外に出た。


寒さが身体を突き刺す。
手をポケットに入れてなんとか暖める。


「セーヌ川にでも行ってみよっか。
ライトアップされてて綺麗だし。」


「うん。」


ターニャは僕のポケットに手を滑り込ませた。


優しくその手を握る。


今年もこの手を離さないから。
今年もよろしくお願いします。

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