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□愛のプレゼント2
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愛のプレゼント2


僕は花屋の前をうろついていた。


花屋には様々な種類の
綺麗な花がたくさんある。


僕は
ターニャに
花をプレゼントしようと思う。


この青緑とまで言われた僕が花を
プレゼントなんておかしくみえる
かもしれない。


けど、まさか
宝石を買う余裕は無いし、
僕の趣味で選んだものでは
身につけてくれないかも
しれないから。


でも、
どの花が良いか
全く分からない。


「いらっしゃいませ。
どのお花をお求めですか?」


花屋の女主人が優柔不断な僕を
見計らってか、声をかけてくれた。


「えっと、ノエルの為にプレゼントを。」


「どなたにですか?」


「か、か、か、彼女です。」


「では定番の薔薇など
いかがですか?」


「ば、薔薇…。」


僕が薔薇なんて
情熱的過ぎて
おかしくないか?


「皆さんよく薔薇を
お買いになりますよ。」














「ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。」


僕は結局、
日本人的思考に負けた。



でも花束は小さくまとめられ
なんだか可愛らしい。


喜んでくれるかな?
はやくターニャの喜ぶ顔が見たい。


僕はドアベルを押す。


少しあって開かれるドア。


「メリークリスマス、ターニャ。
好きだよ。」


ターニャの頬っぺたが
薔薇色になる。


薔薇は直ぐに花瓶に
生けられ、数日間テーブルを彩った。


「ありがとう、ヤス!
嬉しいわ。
私も、好きよ。」

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