nodame

□長い長い夜
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のだめ×千秋

Lonely Night


ごろんと寝返りを打ち、ベッドの脇の時計で時刻を確認する。


もう二時だった。


「千秋せんぱーい。
まだデスかー。」


暗い部屋に虚しく響くのだめの声。


昨日、喧嘩をしてしまった。だが、こんなに長引くとは思っていなかった。


仕方なくのだめは1人でベッドに入ったのだが、なかなか寝付けない。


気付けば、ベッドのいつも千秋がいるであろう場所に頬擦りをしていた。


気付けば、手を伸ばして千秋に触れようとしていた。

気付けば、いつの間にか涙を流していた。



「千秋せんぱーい。
のだめが悪かったんデスぅ〜。」


涙声で呟くのだめ。


それからだんだん気持ちは暗くなっていき、涙は止まらなかった。


〜・〜・〜・〜・〜・〜


いつの間にか寝てしまっていたようだ。
まだ夢の中らしい。
千秋先輩がのだめを抱き締めている。


「のだめ、ごめん。」


現実世界にいるように明瞭で綺麗な声。


最高な夢…。


「先輩?大好きデス。」


のだめはギュッと抱きついた。


「夢から覚めても、のだめを避けないで…。」


のだめはゆっくりと目を閉じた。


「夢じゃないんだけどな…。」


困ったように帰ってきた姿そのままでのだめを腕枕する千秋。


「夢から覚めてくれよ、お姫様。」


千秋はのだめの唇に甘い口付けを落とした。

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