REQUEST

□午睡
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キーンコーンカーンコーン





校舎に響き渡る昼休みを報せるチャイム


静かだった校舎が一斉にざわめき始めた









今まで教室で昼休みを待ちわびつつも真面目に授業を受けていたゆやは、先生が授業終了を告げ終わると同時にカバンを抱えて先生よりも早く教室を飛び出した


















一方、武道場裏






芝生が広がり、武道場によって影のできているソコに寝転ぶ一人の男子生徒


自身の腕を枕に、2時間目の体育が終わってから昼寝中












ザッ――――




ピクッ




砂をかぶった石段と上履きの擦れる音に目を覚まし、ピクリと反応する


だが、目は開かれない









「ほたるさん………?」







ザッ、ザッと足音が近づいてくる




足音が止まったと思ったら、微かに感じていた陽射しが遮られた






「ほたるさん、お昼ですよ?」







聞き慣れた甘い声

息遣いさえも聞こえるほど近い距離

前髪をさらさらと梳く細い指






「ほたるさ、ひゃっ!?」





 

ほたるは手を伸ばし、近づいてきた少女を抱きしめた








 
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