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□昼休み
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昼休み
殆どの生徒が食堂や購買部、中庭に向かう中、大きめの袋を持って上へ向かう一人の少女
彼女が向かったのは、あまり人の寄らない特別学科棟の屋上
そこには、既に一人先客がいて……
「辰伶っ!!」
「椎名ゆや」
少女の名前は椎名ゆや
先客の名前は辰伶
辰伶は生徒会長で、その容姿で入学してから男女問わず、視線を集めていた
ゆやは学年トップクラスの学力でマドンナ的な存在
そんな2人は恋人同士
「もうっ!!いい加減名前で呼んでよ!!」
ぷぅ、と頬を膨らませて顔一つ分ほど背の高い辰伶を下から睨みつける
「いや……その、まだ慣れないというか………」
辰伶は頬をかすかに赤くし、ゆやから目を逸らしながら答える
「む、じゃあ名前呼ぶまでお弁当あげなーい」
そう言って、ゆやは持っていた袋を後ろに隠した
「それは困る……………」
「じゃあ、呼んで?」
ゆやは、上目遣いで辰伶に促す
「ッ///ーーーーーーゆ…ゆや……///」
「よくできました
はい!!お弁当」
ゆやは微笑んで辰伶に大きいほうの弁当を差し出した
「いつもすまない……」
「いいよ!!ついでだし」
ゆやも自分の弁当を取り出し、2人で会話を楽しみながら食事をとった