Dグレ的駄文

□頑固で柔らかな、生真面目で甘い 君へ
1ページ/1ページ


物事を難しく考えて

頭を出来る限り固くして

融通なんて、利かせずに

眉間に皺なんて寄せてみて


「・・・ウォーカー、どうしたんです?」

そんな僕に、君は驚いたように声をかける。

「・・・難しく考えたら、頭良さそうな答えが出るかと思って・・・」
明らかに頭の悪い僕の返答に、やれやれ と君は呆れのため息。
そして、そのまま奥の部屋に行ってしまった。

「リンク??」

(・・・しまった!)

ついに呆れ果てられたかと、
そんな事を考えてると

すぐに君は戻って来た。



両手にそれぞれのカップを持って。



『コトッ』

白い湯気と共に 甘く香る、ミルクたっぷりの紅茶が僕の目の前に置かれる。


「あ、ありがとう。」

「・・・・それを飲んだら、まずは少し休みなさい。」

それはまるで、親が仕方のない子供に言い聞かせるかのような口調。

「そのように物事を難しく考えては、出せる答えも出て来ません・・・。
本当に良い答えを見つけたいのなら、今のその凝り固まった頭を解して、固定概念を捨て広範囲からの言葉を受け入れなさい。」

向かいに座った君は普段のお固い言葉のまま、とても柔軟な見解で、
今度は僕が驚いてしまった。

「・・・あと、眉間に皺を寄せるのは止めなさい。
不機嫌そうに見えますから。」

「それ君が言う?」

「私は良いんです。」

至極真面目にそう言い返され、思わず吹き出しそうになる。

「・・・紅茶が冷めますよ、早く飲みなさい。」

「はーい、」

促され、出された紅茶を口にすると 砂糖多めのミルクティーが口いっぱいに広がって、
自然と 頬が緩んだ。

「おいしい」

「恐縮です。」

素直に出た感想に、君が少しだけ優しい表情になった・・・・・気がした。







物事を難しく考えて

頭を出来る限り固くして

融通なんて、利かせずに

眉間に皺なんて寄せてみて


・・・普段の君を真似たなら
少しでも、その心に近付けるだなんて・・・


そんな事、


口が裂けても言えない よね。


***********
アレ→リン

(紅茶を飲み終ったら、また君が隣に居続けてくれる為の・・・その答えを探そう)

白い子供の片想い。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ