Dグレ的駄文
□頑固で柔らかな、生真面目で甘い 君へ
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物事を難しく考えて
頭を出来る限り固くして
融通なんて、利かせずに
眉間に皺なんて寄せてみて
「・・・ウォーカー、どうしたんです?」
そんな僕に、君は驚いたように声をかける。
「・・・難しく考えたら、頭良さそうな答えが出るかと思って・・・」
明らかに頭の悪い僕の返答に、やれやれ と君は呆れのため息。
そして、そのまま奥の部屋に行ってしまった。
「リンク??」
(・・・しまった!)
ついに呆れ果てられたかと、
そんな事を考えてると
すぐに君は戻って来た。
両手にそれぞれのカップを持って。
『コトッ』
白い湯気と共に 甘く香る、ミルクたっぷりの紅茶が僕の目の前に置かれる。
「あ、ありがとう。」
「・・・・それを飲んだら、まずは少し休みなさい。」
それはまるで、親が仕方のない子供に言い聞かせるかのような口調。
「そのように物事を難しく考えては、出せる答えも出て来ません・・・。
本当に良い答えを見つけたいのなら、今のその凝り固まった頭を解して、固定概念を捨て広範囲からの言葉を受け入れなさい。」
向かいに座った君は普段のお固い言葉のまま、とても柔軟な見解で、
今度は僕が驚いてしまった。
「・・・あと、眉間に皺を寄せるのは止めなさい。
不機嫌そうに見えますから。」
「それ君が言う?」
「私は良いんです。」
至極真面目にそう言い返され、思わず吹き出しそうになる。
「・・・紅茶が冷めますよ、早く飲みなさい。」
「はーい、」
促され、出された紅茶を口にすると 砂糖多めのミルクティーが口いっぱいに広がって、
自然と 頬が緩んだ。
「おいしい」
「恐縮です。」
素直に出た感想に、君が少しだけ優しい表情になった・・・・・気がした。
物事を難しく考えて
頭を出来る限り固くして
融通なんて、利かせずに
眉間に皺なんて寄せてみて
・・・普段の君を真似たなら
少しでも、その心に近付けるだなんて・・・
そんな事、
口が裂けても言えない よね。
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アレ→リン
(紅茶を飲み終ったら、また君が隣に居続けてくれる為の・・・その答えを探そう)
白い子供の片想い。