日々夫婦漫才
□不器用な彼(○)
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「新八あのさ…俺…」
突然告げられた言葉に、僕は驚いてしまった。
「マジですか?」
「大マジっす」
いつもみたいに「冗談だぞコノヤロォー」とか言って欲しかったのに今日は目が死んでない。
…貴方も真面目な時があるんですね。
「ハ、ハハハ…えっと―…」
これまで『万屋』の一人として存在してきた僕の立ち位置がぐらついて来たかのように一瞬困った。
僕がここで返事をしたら『万屋』から離れる事になる可能性だってある…
「新八?」
不意に顔をのぞき込まれてビックリして一歩退く。