11/21の日記

22:21
巡りあわせ 〜今日の小ネタ〜
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「まあ、懐かしい・・・」

私の目の前に広がるのは、ロンドの光景。
確か、フォッカーさんの家があるのもこの町のはずだ。
久しぶりの冒険の最初の目的地はここに決めたのだ。

「フォッカーさんにも顔を見せておいたほうがいいでしょうか?」

そう考えながら私は歩き始めた・・・
しばらくすると、道端で誰か人とぶつかってしまう。

「ご、ごめんなさ・・・」

と、顔をあげてみるとそこには・・・
あのガンマンの顔が。
以前、私を助けてくれた方だ。

「あ、アクセルさん!?」
「ん?確かアンタは・・・」
「は、はい、ジュリアです!
覚えてくれましたか?」
「もちろん、あんな事件で一緒になってちゃあ忘れるわけがないだろう」

アクセルさんは帽子を脱いで軽く会釈してくれた。

アクセルさんとの初対面は、私が迷子になったとき。
あのときはたくさんの怖そうな人たちに囲まれてしまい、一時期はどうなるかと思った。
その後もたびたび彼に出会ってはいたが、今回会うのはあの「浮遊城」の事件以来である。
気が付いたら今度はそんなところで迷子になってしまったのだ。
そうしたら偶然にも、アクセルさんと合流できた。
あれは不幸中の幸いとも言える。

「あれからは、どこか冒険に出かけてたんですか?」
「まあ、な・・・
御嬢さんこそ、また冒険に出かけたくてうずうずしてたんじゃないのかい?」
「じ、実を言うと・・・」

図星をついてきた言葉に私はバツの悪さに顔を赤らめる。
最近は冒険が楽しくて仕方がない、確かに危険も多いが、何かわくわくするものがあるのだ。

「しかし、やはり御嬢さん一人じゃ危ないだろうな・・・
俺もついて行ってやろうか」
「い、いいんですか・・・?」
「か弱き者を護るのも、俺の使命さ」

そういうとアクセルさんは誇らしげに帽子のつばを上げる。
確かに、一人では大変な冒険も誰かと一緒なら心強い。
それに、アクセルさんと冒険できることをひそかにうれしく思っている。



・・・だが、その一方でアクセルにはジュリアが考えもしなかった意図があったのだ。
それは数日前のことである。

「おお、あなたはジュリアを助けてくれたガンマンの方。
このたびはわざわざ来てくれたことを感謝いたします」
「で、用件とはなんだ?」

突然、ホワイトパール家の当主(ジュリアの父親でもある)に呼ばれたアクセル。

「実は・・・私の娘がまた冒険に出たいといいまして・・・
どうしても断りきれず了承してしまったのですが、ジュリア一人だとやはり不安で・・・
なので、ジュリアのことを護ってくれますでしょうか?」

やっぱりそれね・・・とアクセルは軽くため息をつく。
だが、どうしても人に頼まれると断れない。
アクセルの悪いクセでもある。
結局、アクセルは父親の頼みを受けることにしたがそのことをジュリアに話してしまうと「失礼な!私一人でも大丈夫ですよ!」と言われそうな気がした。
なのでこの話はジュリア本人には秘密だ。
まあ、彼女と旅ができることは悪くはないとは思っている・・・



「では、行こうか」
「はい・・・よろしくお願いします」

アクセルはジュリアの手をとり道を先導する。
かくして、少しおかしな二人旅は幕を開けたのである。






「ジュリアの冒険譚・その2」で具体的に起こったことがこんな感じ。
「浮遊城」事件は当然ながらパワスト2のアレですよ。

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