東方肝試行
□EX第二話
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此処は幻想郷の何処かにある神社。
此処には人も神も来ない。
来るのはただ―妖怪だけである。
さて、この神社の名前を先に言っておこう。
此処は博麗神社。
もっとも人間界に近いとされる場所である。
どれくらいか前に亡霊にのっとられるというちょっとした不祥事が起こった。
しかし、その不祥事はあっという間に巫女が解決したのであった。
その巫女が、博麗霊夢である。
「むあ〜、こんなときはお茶でも飲みたいわね〜」
特にすることは何もない。
あるとすれば掃除ぐらいである。
そのような環境でなければ今時神社もやっていられない。
正直に言えばあの事件は彼女にとってはあまりいい思い出のない事件であった。
まず神社が亡霊に乗っ取られること自体実に不愉快な出来事である。
その上癖のありすぎる幽霊達。
今考えただけでもため息が出てしまうのである。
「・・・ん?」
そしてふと空を見上げると、そこには何か―
いや、「誰か」がいた。