東方肝試行

□EX第四話
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「ふふ・・・
それに、今私の言うことを聞くのはその子だけではないのよ・・・」

言葉に呼応するように、霊夢達を幽霊が取り囲んだ。

「ええ〜!?
み、皆様どうしちゃったんですか〜?」
「・・・どうやら、操られているようですね」
「へっ?それって・・・」

混乱するたまきに、時音が言う。
普段はおっとりとした性格である時音も、このときばかりは冷静な性格になっていた。

「これも・・・貴方の仕業ですね?」
「ふふ、この子たちったらすっかり私になついてしまって。
もう貴方達の言うことなんか聞かないでしょう」
「そ、そんな〜!?」

既に勝ち誇っている様子を愛子は見せる。

「私の能力は『洗脳をする程度の能力』。
私の近くにいるだけでも洗脳することができるのよ」
「・・・どうやら、幽霊も人形もこの能力でおかしくなっているようですね。
油断しないでください、博麗の巫女よ。
貴方達も洗脳される確率も十分ありますから」
「だったら洗脳される前に倒すってもんよ!」

霊夢が幽霊達の壁に突っ込んでいく。
幽霊達はそれを止めようとするも、博麗の巫女の前では、まったくの無力であった。

「行くわよ!夢想封印・集!」

霊夢から大量の弾幕が、愛子に降り注ぐ。

「流石は博麗殿!
この量の弾幕が降り注げばさすがの堕天使も防げまいでござる!」
「これでゲームセットって感じですね〜」

彼女の攻撃を見て周囲は勝利を確信するが、時音だけはどうも腑に落ちずにいた。

(こんな量だけで・・・
あれほどの能力を持つ者を抑え切れますかね・・・?)

そんな時音の予感は見事的中したようだった。
愛子が懐からスペルカードを取り出してくる。

「甘いわよ!
恋符『ラブリー・トリック』!!」

愛子から、ハート型に広がるバリアが召喚され、弾幕が全て跳ね返されてしまった。

「くっ反射スペカか!」

霊夢は必死に自分の放った弾幕を避ける。

「うふふ・・・どうかしら?
自分の出した弾幕に苦しめられるのは?」
「ふふん、自分の実力を知っているからこそ、対策をするものよ」
「その余裕もいつまで続くか・・・」

自信を見せる霊夢に対し、愛子は不気味に微笑む。
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