幕末長編小説 時を越えた自衛官
□新撰組
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―新撰組屯所―
さぁて、どうでようか・・・。
鉄蔵は一旦客室に入れられ(というより放り込まれ)それから二十分は経っている。
「まだかよ」
鉄蔵はイライラしていた。短気な上に装備を没収されてしまい半ばキレていた。いま鉄蔵は上下迷彩服しか身に纏ってない。イライラしているとき障子が開いた。
「お待たせしました。こちらへ」
出てきたのは沖田総司だった。やっときたと思い鉄蔵は、荒々しく立ち上がった。その様子を見てか総司はクスッ、と笑い、
「すみません。今いる幹部がなかなかそろわなくって」
あぁ、やっぱりね。
まさかと思っていたが、本当に幹部まででてくるとは・・・。
「大丈夫ですか?え・・・と」
「あぁ、そういえば俺の名前を言ってなかったな。河月鉄蔵、ていうんでぇ」
沖田は笑いながら「変な苗字ですね」といった。鉄蔵は「うるせ」と一蹴した。そんな話しをしているうちに目的の部屋にたどり着いた。
さぁて、どうするか・・・。
鉄蔵は無い頭を(だからうっせんだよ!!)振り絞りながら部屋に入っていった。