BLEACH短編小説
□幼馴染の憂鬱
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ある日の十番隊舎
この十番隊をしきる隊長・日番谷冬獅郎は最近悩んでいることがある。
それは・・・。
「うえ〜ん!!また鉄鬼さんに負けたぁ〜!!」
「うるせ!!いちいち愚痴りにくるな!!」
それは、幼馴染でもあり、五番隊の副隊長・雛森桃の愚痴りだ。
「だって、日番谷君!!20戦よ!!20戦も負けてるのよ!?おかしいよあの人!!ただの平隊員じゃないよ!?」
「そりゃあ、おめえ。あの砕蜂が負けたぐらいだ。お前が勝てるわけねえだろ」
うえーん。と泣きながら雛森はソファに座っていた。
「そんなに悔しけりゃ、稽古して強くなればいいだろ。今、女はあの・・・スーパーなんたらとかゆう面つけてんだろう?あと籠手」
「スーパーセーフと拳サポーターです〜。そんなのも知らないのシロちゃん」
「シロちゃんゆうな!!日番谷隊長だ!!」
何回言っても無駄だとは思うが、一応言っとく。
しかし、雛森はそんなこと気にしないのか、机に置いてあるお茶を啜った。
「せめて、弱点でもわかればな〜」
雛森はお茶を置くと、机に置いてある蕎麦饅頭をほうばった。
「あいつに弱点なんかあんのか?あったとしても、打撃は効かない。投げや寝技に持って以降にも途中で倒されちまう。ほとんど無敵じゃないか」
日番谷も茶を啜りながら答えた。
「・・・こうなったら」
雛森は立ち上がり、拳を握りながら
「練習を覗き見ちゃお!!」
「は!?ちょ、おま「じゃあね!!日番谷君!!」
「日番谷隊長だ!!じゃ、なくて!!おい!!雛森ー!!」
日番谷の声むなしく響き渡った。
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