03/26の日記

22:01
tower
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 きっともう記憶の中から僕のことなんて消えているだろう。いや、日常で思い出す人なんてきっといない。過去は確実にあっても、時間がその軌跡を消してゆく。そして、残るのは「今」だけだ。
 drugを服用しながら過ごす、繋ぐ、紡ぐ「今」。それを只々意味もなく積み重ね続けてはふとその重ねられた「何物でもない何か」を見上げる。もう、大分積みあがった「何か」は途方もなく、先端さえ見えない。途中の形状も確認不可能なんだ。僕はただただその威圧感に圧倒され、もう何も希望がないことに途方に暮れる。結局自分のしてきたことでさえ殆ど記憶に無いまま、僕は記憶を呼び起こすことを断念する。本当は、自分の軌跡を確認して、その行動の結果や、自分の能力を分析したいのだが、それは不可能だ。正確な記憶はもう思い出すこともできず、四面楚歌になり、やがて諦める。不可能は永遠に不可能である。それでもきっとまた、僕は近いうちに同じ事を試みて、再び途方に暮れるのだ。いつか「今」が現実感をおびた時にはもう、それは試みないのだろうけれど。

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