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□愛しさ故の想い…第一章
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その日春華は元気が無かった。
また自分の記憶の事で悩んでるんだと思う…だから…

だから僕が何とかしなくちゃいけないと思った…




愛しさ故の想い…第一章




「ねぇー春華…。」

「……何だ?」

「……。」

「…勘太郎?」

「……春華。」

「おぃ…勘太…ろぅ…っ…ぅ………っ。」

僕は春華に口付けた。
自ら春華の口内に侵入し、自ら春華の舌に絡んだ。

春華は驚いたのか僕を反射的に突き放した。

「おぃ!」

「…っ…何で…?」

「……ぉぃ?」

「何で!?何でなの!?」

「勘太郎?」

「僕じゃ…僕じゃダメなの…?」

「…何を…いって…。」

「僕じゃ春華の傷を癒す事は出来ないの!?」

「……勘太郎…。」

「…僕は…っ…僕は春華の事を愛してるのに…っ…。」

そうなんだよ…。
僕は春華の事本当に愛してるんだよ……。


「…僕じゃ…っ…僕じゃ…っダメなの…?」

最後の方は、聞き取るのが難しい程小さかった。

「…ごめん…俺は……。」

「…っ……。」

「ぉい!勘太郎!?」


僕は居たたまれなくなり、春華の話も全部聞かないで部屋を跳びだした。


…どうすれば良いのかわからなくなっちゃったょ……
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