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□お酒には注意‡前編‡
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ある日の夜、一ノ宮家ではなぜか皆を誘っての飲み会が行なわれていた。


「春華ぁ〜もっとお酒持ってきてぇ…。」

酔った勘太郎が追加を催促してくる。そんなすっかりできあがってしまっている勘太郎を、

「…勘太郎、お前飲みすぎだぞ。もぅそろそろやめておけ。」

なんて優しい言葉で心配する春華…しかし勘太郎は‥
「いいの!!もっと飲みたいんだからッ!」

と、春華が心配していることにすら気付かないほど酔っ払っていた…。そして、酒を持ってくる様子のない春華にじれったさを感じたのか、

「‥‥“春華”お酒を持ってきなさい。」

静かな口調でそう告げた。
「ッ!!!」

妖怪は主人に名前を呼ばれると逆らえない…“名前”という名の主人と妖怪を繋ぐ鎖…。

「‥ちっ。わかったよ。」

春華は仕方なく立ち上がり酒を取りに台所へ向かった。
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