tactics
□★Sleeping Beauty★
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「っん…ふ、ぁ‥」
くちゅくちゅと勘太郎の小さな舌を春華が吸い上げると、勘太郎の瞼がゆっくりと開いた。
「ん、んっ//‥はる‥かぁ」
息苦しいのか涙目で春華の胸をぐいぐいと押す。
十分に味わい満足した春華が勘太郎の唇を解放してやると、息を乱した勘太郎が不機嫌そうな目で春華を見た。
「はぁ‥一体どういうつもり?帰ってきていきなりキスするなんて」
「ん?ソファーの上で可愛いお姫様が眠ってたからキスして起こしただけだが」
にやりと不適な笑みを見せ、春華が勘太郎を見ると案の定、顔を真っ赤にした勘太郎が春華をポカポカ叩き始めた。
「馬鹿馬鹿!春華の馬鹿!!そんなこと言ったって騙されないんだからっ!すぐ帰ってくるって言ったのに帰り遅いし。僕、僕寂しかったん…っ!」
涙で頬を濡らしながらまくしたてる勘太郎をぎゅっと抱き締め、春華はまた口付ける。
「んん‥」
最初は抵抗を見せた勘太郎だが、春華の巧みな舌使いに抵抗がやむ。
「悪かった。今度からはきちんと連絡するから」
口付けの合間に囁くように謝ると、「もういいよ」と勘太郎が春華の首に腕を回してきた。
ちょっと驚いたように春華が目を開くと勘太郎はにっこりと笑みを浮かべる。
「もう気にしなくていいよ。その代わり、今日は…」
続く言葉を察した春華は勘太郎の華奢な身体を抱き上げ、ベッドへと移動する。
「たくさん可愛がってやるよ」
そう勘太郎の耳元に囁いて。
★END★
■次はあとがき■