◇ CP小説 ◇
□Secret of my Heart
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「…なぁ跡部‥」
「あーん?なんだよ宍戸」
「…何してんだよ」
今宍戸は委員会に出ている忍足を教室で待っている最中。
忍足の席に座っていると、目の前の席に我がテニス部部長跡部が座っており、宍戸の長い髪を一房手に取り、キスしている。
「お前は?こんなトコで何やってんだよ」
「忍足待ってんだよっ。今日アイツに飯奢ってもらうことになってっから」
本人は気付いていないようだが、すごく楽しそうにそう話している。
そんな宍戸を見て、眉をひそめる跡部。
「…嬉しそうだな」
「あ?忍足にしては珍しく奢りだからな」
にしても遅いなーと、教室のドアの方に目をやる宍戸。
そんな宍戸を見て、不機嫌さが増す。
宍戸は気付いていないのかもしれないだろうが、宍戸はどう見ても忍足に好意を持っている。
『他の、周り奴の気も知らねぇで‥』
「…こんなに傍にいるのに」
「あ?なんかいっ…んっ‥」
突然跡部は宍戸の唇を奪った。
「…んっ‥ちょっ、な、何すんだよっ///」
宍戸は目の前にある跡部の顔を押し退けそう言った。
顔は赤いままだが、怒った表情で。
「…忍足ばっか見てんじゃねぇよ」
跡部は宍戸と目を合わせずに言った。
「それ…どーゆー‥」
ガラガラッ
宍戸が言いおわる前に、教室のドアが開いた。
「悪いなー宍戸。待たせてしもてー…って‥跡部?」
いつもすぐ傍で聞いている声の方へと顔を向け、安心したような顔をする宍戸。
「おっせーよバカ。早く行こーぜ」
自分と、忍足の鞄を持って、跡部の方を見ずに忍足の方へ向う。
「せやから、悪かったゆってるやん」
宍戸から鞄を受け取り、宍戸の後に続く忍足。
ドアを閉めようと少し振り返った忍足と目があうと、すごい剣幕で睨まれる。
残された跡部はため息をひとつついた。
「…くっつくんなら、さっさとくっつけよ‥」
しばらく宍戸の席を見つめ、教室を出ていった。
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