+RITESU
近くの駅から私の部屋までの帰り道には、四つ葉のクローバーがよく見つかる場所がある
ブランコとすべり台と砂場しかない小さな公園の片隅。桜の木の下
彼が私の部屋へ来た何度目かの夜
『お土産』って四つ葉のクローバーをくれた
『ありがと(^-^)どうしたのこれ?』私が聞くと
『来る途中で穴場を見つけたんだ』って子供みたいな笑顔で言うんだから
その後
『教えないよ、ヒミツ』って
ほんと子供みたい(笑)
彼は私の部屋へ来るたびに四つ葉のクローバーを一枚、『お土産』に持ってきてくれる
そのたびに私は押し花にして“しおり”に ─── 。
…彼は私に、いくつ読みかけの本を作らせるつもりだろう(笑)
“幸せの四つ葉のクローバーのしおり”は、私達のストーリー半ばに挟まって思い出のページは増えてゆく─── 。