プチ連載

□捕われの姫の哀れな末路
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「僕より先にイクなんて…いけない子だね。お仕置きを、しなければならないね」

「あっ…いやぁぁ!」

再び、男は抜くことなく律動を始めた。
まだ、許してはくれないみたいだ。
容赦ない行為に、意識を手放しそうになる。
男は、容赦というものを全く知らないらしい。
何度目かも解らない絶頂を迎えたばかり。彼女の体は、そんなに強くはない。
けれど男は、非情なまでに冷たく、残酷なまでに、愛する。
今の彼女には辛いものを、ひたすら与え続けていく。
何度も何度もイかされて、彼女の神経が麻痺しないわけがない。
快楽が、快楽ではなくなる。ただ、辛いだけ。一刻も早く、離してほしいだけ。




解っていたのに…。

こうなると解っていたのに…。


逃げずには居られなかった。
この現実から、抜け出したかった。


なぜ、こんな関係になってしまったの?

なぜ、逃げだそうとなんてしたの?

なぜ、捕まってしまったの?

なぜ、気が遠くなるほど愛されているの?

本当に、愛されているの?

そんな自信は、どこにもない。欠片もない。
そんな証拠、どこにだってありはしないんだ。

捕らわれてしまったら最後。飽きるまで抱かれて、捨てられる。
体だけの関係なんだから、愛されている証拠なんてない。


じゃぁ、どうして抱くの?


その答えはたった一つだけ─…



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