プチ連載

□捕われの姫の哀れな末路
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「いやぁぁっ!ん…ッ…あっ…は…」

「ここ好きなんだ。さっきもここでイッたね」

「あぁぁぁっ!ダメッ…やぁっ!あぁ…」

「またイっちゃったね」

何度目かの絶頂なのかも覚えていられない程、頭が朦朧としている。
思考は、快楽だけ。
逃げたいという意志も、どこかへ消えつつある。

助けてなんて言葉は飲み込んだ。口にしても意味がないから。

許してなんて言葉は無意味なこと。最初から、許す気なんてないから。

全ての言葉は、この男には意味をなさない。
全ての言葉が、この男には通用しないんだ。

目の前にいる男は、妖しい笑みを浮かべて、ひたすら快楽だけを与えていく。
その快楽は苦痛を伴い、確実に彼女を追い詰めていく。

鎖でベッドに繋がれた腕には、追い詰められた傷跡が、生々しく残っている。
擦れて赤くなり、痛みを伴う。しかしその痛みは、快楽にかき消されてしまう。

絶頂を迎えた彼女を、男は容赦なく抱き続ける。
彼女の足を思い切り開き、茂みに顔を埋める。
再び、彼女の背中に寒気が走る。そして、痺れていく。

「いやぁ!も…ダメぇ…!やぁあっ!」

音を立てながら、秘部を美味しそうになめあげていく。
豆を刺激して、確実な快楽を与える。でもそれも、彼女にとったら辛いだけ。
わざと音を出して、快楽を煽っていく。
思考もすでに麻痺。体も快楽に支配されて麻痺して、男の思うがまま。
行き過ぎた快楽を与えても、彼女は涙を浮かべて鳴いていくだけ。

「あぁっ…あっ…ふっあ…ん…」

「まだだよ」

優しい言葉とは真逆に、男は冷たい声でそう告げた。

足りない。
まだまだ、足りない。

体の奥の奥まで、解らせてやらないと気が済まない。
これでは、まだ満足できない。

「も…やぁっ…はっ…イク…あっ…イックぅ!」

我慢の限界を訴える彼女。
体の芯から、身震いを覚えた。そして、それが絶頂の前兆ということに、最近気がついた。
解き放たれる感覚に、彼女は涙を浮かべながら耐える。
登り詰めていく感覚も覚え、その感覚に素直に従う。
男も、ヒクついた秘部に気をよくして、豆への刺激を強めていく。
突起を甘咬みしたり、吸ったり、転がすように舐めたりして、絶頂を助ける。
そして、彼女は甲高い声を上げた。

「あぁぁぁ──ッ!」

刺激に耐えられなくなり、あっさりと絶頂を迎えてしまった。
秘部から顔を上げて、唇に付いた彼女の愛液を舐めとる。
その表情が、彼女に更なる恐怖を植え付ける。
口元しか笑っていない笑みは、整っているから故に怖くて、それでいて妖艶でもある。
考えていることなんて考えられないほど、彼女の思考は快楽と恐怖に支配されている。
達したばかりの彼女は、男から視線を剥がすと、声を押し殺して泣き出した。

泣き叫んでも意味をなさない。
涙さえも、男を興奮させる為の道具となるだけ。

そしてまた、男の冷たい声が、彼女の耳に届く。

「言ったよね?まだまだだって…。この程度で、許すわけないでしょ」

「い…やぁっ…!も…っ…許してぇ…」

哀願する彼女の涙なんて無視。
休む暇を与えないほどに、彼女を攻め立てていく。
自身を取り出して、彼女の中を激しく突き上げていく。
快楽しか与えられてない彼女の秘部は、快楽に敏感になり、すぐに反応を示した。
体全体で、迫ってくる快楽を表す。
厭らしい音。
突き刺すような快楽に耐える喘ぎ声が、部屋に響く。
簡単に、許してくれるなんて思っていなかった。思えるわけがない。
毎晩毎晩、飽きるほどに彼女を抱いて、一人で涼しい顔をして、彼女を一人残して行ってしまう。
そんな男が、彼女がしたことを簡単に許せるわけがない。
登り詰めていく快楽に、彼女は必死に限界を訴える。

「ダメッ!いっ…や…はぁっ…」

「僕より先にイクなんて、そんなにお仕置きが好きなんだね」

「ムリっ…だよ…んあっ…」

二度目の快楽は、すぐに手の届く場所に置かれていた。
少しの快楽にも我慢できない程、すぐ近くにある。
絶頂間近の彼女の局部は、銜えているモノを、力強く締め付ける。
彼女の、絶頂が近い証。
その締め付けに、男は眉間に皺を寄せながら耐え、律動を速めた。

「ダメぇー!いっ…やぁ…あん!」

背中に寒気が走り、体がのけぞる。
もう我慢の限界。これ以上なんて耐えられない。
こみ上げてくる快楽を感じ、彼女は声を上げる。

「イクっ!いっ!ん…ッあぁぁ──!」

抑えきれない快楽を、一気に解放する。その瞬間、思考も吹っ飛ぶ。
甲高い声を上げながら、彼女は絶頂へと達した。
息を乱し、少しでも早い解放を待つ。
しかし、男は口元に笑みを浮かべただけ。
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